情報資源組織論[’23-’24]レポート作成談 近大司書 2023年4月入学

メディア授業の申し込みのため、「情報サービス論」の次に作成したレポートです。
設題に対してどのように考えてレポートを作成したかを振り返ってみました。
レポート作成のヒントになれば幸いです。

目次

「情報資源組織論」のレポート設題

設題(字数指定2,000字)
指定したキーワードをすべて使って、各設問の解答を完成させてください。
1.現在、多くの公共図書館や大学図書館で、外部の書誌データを利用した目録作成業務が行われています。集中目録作業と分担目録作業(=共同目録作業)、それぞれの特徴(意味や役割、課題など)を明確にし、さらに今後の目録作成業務のあり方について自らの見解をまとめてください。(1,000字)
<キーワード:MARC、集中目録作業、分担目録作業、総合目録、書誌ユーティリティ>

2.地域の図書館(公共図書館)での現地調査もしくは調査対象館のHPの蔵書検索により、「蔵書の所在記号(背ラベル)の付与のしかた」について複数ケースを洗い出し、気づいたことをまとめてください。さらに、調査で得た内容や関連情報をもとに、書架分類と書誌分類という二つの点から、NDCの分類(記号)を活用することの意義や課題について考察してください。尚、調査対象館は“NDCを採用する近隣の公共図書館”で、取り扱う情報資源は“紙資料”とします。(1,000字)
<キーワード:書架分類、書誌分類、目録、配架(テキストでは排架を使用)、所在記号>

葉菜

指定されたキーワードをすべて盛り込む作業と
指定された字数内で作成することが難しかったです。

「情報資源組織論」のレポート、こう考えた

まずはキーワードとなっている用語の意味を調べてみよう

まずはキーワードとなっている各用語の意味を知ることから始めようと考えました。
テキストの目次やテキストの後ろにある「さくいん」で、キーワードや設題に関する内容がどのページに記載されているかを調べ、該当の箇所を何度も読みました。
設題に「集中目録作業と分担目録作業(=共同目録作業)、それぞれの特徴(意味や役割、課題など)を明確にし」とあるので、そこを軸にして述べながら、残りのキーワードを不自然にならないよう文章に盛り込み作成するようにしました。また、どのような回答を意図してこれらのキーワードが挙げられているのかを考え、テキストに沿った解答となるよう意識しながら作成しました。

「所在記号(背ラベル)の付与のしかた」で気づくことって?

2つ目の設題に「『蔵書の所在記号(背ラベル)の付与のしかた』について複数ケースを洗い出し、気づいたことをまとめてください。」とありますが、どのような複数ケースを洗い出したらよいのか、その意図が理解できず悩みました。

書架分類法は、主題が複数ある資料でも一つの主題の場所にしか配架できないという特徴(欠点?)があります。
そのため「ここに配架されていると思ったら、思いもよらないこんな場所にあった」というケースを調べてみようかと考えました。せっかくなので、好きな作家さんの本で調査しよう!と調べたところ、以下のような発見がありました。

三谷幸喜さんやさくらももこさんのエッセイは「914.6(評論・随筆・エッセイ)」に多く配架されていますが、
「ボクもたまにはがんになる」(三谷幸喜、頴川晋/著・幻冬舎)は、「494.96/ミ(外科学)」
「ももこのおもしろ健康手帖」(さくらももこ/著・幻冬舎)は、「498.3/サ(予防医学)」
と、思わぬところに配架されていました。

また、私が調べた図書館では、絵本の所在記号(請求記号)は、アルファベットの「E」に「絵を描いた人の名前の最初の一文字(カナ)」を組み合わせたものでした。
私が好きな児童書「字のないはがき」は、原作が向田邦子さん、文は角田光代さんが書いていて、絵は西加奈子さんが描いています(なんという豪華さ!)。
この児童書の請求記号は「E/ム」でも「E/カ」でもなく「E/二」となります。
絵本の所在記号の意味を知らないと、書架分類された蔵書を探す際、たとえば文を書いた作者名などで所在記号を追ってしまうこともあるかもしれないと考え、そのことをレポートに書いてみました。

あらためてレポートを読み返してみると、もう少し「書誌分類」の観点からも「NDCの分類(記号)を活用することの意義や課題」を書ければよかったかなと思います。

向田邦子/原作 角田光代/文 西加奈子/絵

「情報資源組織論」の合格レポート解答例

「情報資源組織論」の合格レポート解答例です。

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