【合格例】生涯学習概論[’23-’24]レポート 近大司書 2023年4月入学

「生涯学習概論」のレポートの解答例です。
レポート作成の参考にご覧ください(読みやすいよう改行を少し追加しています)。
2023年4月入学です。

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目次

「生涯学習概論」設題

①生涯学習支援のために図書館が果たす役割とは何かについて述べなさい。
②生涯学習を振興するために、社会教育行政や施設の基本的な役割について述べなさい。

「生涯学習概論」解答例

1.序文
はじめに、生涯学習支援のために図書館が果たす役割について述べる。次に生涯学習を振興するために、社会教育行政や施設の基本的な役割について述べる。

2.生涯学習支援のために図書館が果たす役割
生涯学習とは、年代を問わずすべての人々が、その生涯にわたって、自身の成長や自己実現、生きがいなど、さまざまな目的のために自発的に行う学習をいう。ひとくちに生涯学習といっても、なにを学ぶか、その学習手段、到達目標などは千差万別である。図書館は、図書や雑誌、パッケージ系電子資料やネットワーク情報資源など、あらゆる情報資源を収集、所蔵し、それらを閲覧、貸出等により提供することで、多岐にわたる各人の生涯学習を支援する施設として重要な役割を果たしている。
公立の図書館を例にあげると、多様な利用者に対応するサービスとして、児童(乳幼児を含む)・青少年サービス、高齢者サービス、障がい者サービス、多文化サービスが行われており、さらに、地域の課題に対応するサービスとして、子育て支援、学校教育支援等、地域の課題解決に必要な資料・情報の提供を行っている。(鈴木眞理「生涯学習概論」2019年3月  P139)
現代のように目まぐるしく変わる情報化社会において、新しい概念や価値観、考え方を学ぶことはリカレント教育という観点からも大変重要である。図書館は、すべての人々が、過去の時代から現在において出版、刊行された資料ら、よりよく生きるための知恵や手段を得ることができるという点において、生涯学習の糧の宝庫であると考える。
また、多くの図書館ではインターネット利用端末が設置され、誰でも自由に利用することができ、知る権利を保障する施設、情報サービスの拠点としての役割も果たしている。例えば、高齢者や経済的理由によりパソコンや通信環境を揃えることができない人々にも門戸を開き、人々のデジタル格差を埋め、情報活用能力の底上げを図ることで生涯学習の一助となる役割を果たしている。
さらに、生涯学習支援のために図書館が果たす役割として特筆すべきは、専門的職員である司書の存在である。利用者が必要な資料や情報を見つけ出すことができない場合も、専門的職員である司書が、レファレンスサービスや他の図書館との相互貸借等を通して、生涯学習を円滑に行えるよう支援している。そして、たとえ図書館で解決ができない場合でも、社会教育施設など他の関係機関と連携・協力することで、より幅広い生涯学習の支援を可能にしている。

3.生涯学習を振興するために、社会教育行政や施設が果たす基本的な役割
生涯学習を振興する社会教育施設として、公民館や図書館、博物館等が挙げられる。社会教育行政はこれらの施設の設置、学級・講座の実施、イベントの開催、指導者の研修などさまざまな施策を通じて、人々の自発的・自律的な学習活動を奨励・促進・支援するところに主要な任務があるといえる。(鈴木眞理「生涯学習概論」2019年3月  P47) 
公民館は、人とのつながりの中で、自身の学びを深め、高めあうことができるような講座や講演会、イベントなどを開催し、同じ興味、関心がある人々や同じ趣味の人々が集えるスペースを提供することで、人々の生涯学習を振興している。
博物館は、実物資料を収集、保管、展示し、文章や写真のみでは伝えきれない資料や情報を実際に見たり触れたりして体験することで、人々の学びを深める役割を果たしている。また、その調査や研究の過程、成果を提供し、人々の生涯学習を振興している。
生涯学習を振興するためには、人々がどのようなことに関心をもち、どのような学びを得たいか、学習要求や必要課題を的確に把握することが重要となる。その鍵となるのが、人々の発達課題、地域課題、現代的課題の把握であるが、人々の生き方が多様化し、さまざまな現代的課題を有する現在においては、社会教育行政や社会教育施設が個々にその役割を果たすには限界がある。2004年3月、中央教育審議会生涯学習分科会「今後の生涯学習振興方策について(審議経過の報告)」の中で、生涯学習における新しい「公共」の重要性が挙げられた。これは、生涯学習を行政に依存せず、個人や民間教育業者等が社会的課題の解決のために参画し、協力し合い、社会全体でよりよい教育を推進していく視点を持つことの重要性を意味する。この視点は、その後、教育基本法や、社会教育法、図書館法、博物館法の社会教育関連法の改正にも反映された。社会教育行政や社会教育施設は、人々の学習要求や必要課題を的確に把握し、生涯学習の支援を行うと同時に、社会的機関として、人々が、生涯学習を通して、地域や社会全体の課題を認識し、主体的に地域社会に参画しその解決に向けて取り組めるよう促進、勧奨することも基本的かつ重要な役割といえる。
(1979文字)

「生涯学習概論」参考文献

・佐藤晴雄「生涯学習概論 第3次改訂版」学陽書房 2023.3

・今西幸蔵「生涯学習論入門[改訂版]」法律文化社 2017.3

「生涯学習概論」レポート作成談

全科目の中でレポート作成に一番苦労しました。
「生涯学習概論」はテキストが難解なので、近畿大学通信教育部が作成した「図書館司書コース 通信授業科目サポート動画」の「よくわかる!生涯学習概論」(講師:笹倉剛先生)を見てから学習を始めることをおすすめします。
「生涯学習概論」の学習ポイントがとてもよくわかります。

詳しくはこちらの「生涯学習概論」のレポート作成談に記載していますのでご覧ください。

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